ネットリサーチのメリット・デメリット

ネットリサーチでのアンケート調査には、いくつかのメリット・デメリットがあります。従来の紙のアンケート調査とも比較しつつ、長所・短所をまとめてみました。

 

メリット

まずネットリサーチのメリットです。

 

安い

質問票を郵送して回答してもらう紙のアンケートなどに比べ、アンケート調査費用を低く抑えることができます。アンケート調査の目的によっては郵送調査の方が適していることもありますし、一概に料金が安ければ良いというものでもありませんが、やはりアンケート料金が安く済むというのは大きな利点です。

 

早い

前ページ『ネットリサーチとは』の”ネットリサーチの仕組み“のところでも触れましたが、ネットリサーチは回答を集める部分をネットで行います。これにより、紙の調査票(アンケート用紙)を配布して回収するよりも圧倒的にスピーディーにデータ回収が完了します。

実施するアンケート調査の内容やリサーチ会社によって違いはありますが、早ければモニターに回答依頼をした翌日中にサンプル(回答データ)回収が完了することもあります。

 

大量サンプル回収時も安心

大量のサンプルを集める場合、紙のアンケートはデータが増えるほどデータ入力等の手間が大きくなります。ネットリサーチではアンケートに答える部分からデータ回収・集計まですべてITシステム上で完結しますので、サンプル数が増えるに従って手間がどんどん増えていくといった心配がありません。

 

調査範囲が広い

従来のオフラインでの調査とは異なり、オンラインで調査できるネットリサーチでは人数が桁外れに多くなります。
ネットリサーチは場所や時間の制約を殆ど受けないため、従来の方法では住んでいる場所や生活時間の違いにより調査対象にできなかった人もターゲットにする事が出来、調査範囲は格段に広がります。

 

ターゲットを絞ることができる

ネットリサーチは調査範囲が広がる一方で、調査対象者を年齢や性別、居住地などの属性で効率よく絞り込むことも出来ます。
ネットリサーチ会社が抱えているモニターはあらかじめ属性が明らかになっており、そのサービスを使うと、あなたがターゲットとして指定しているペルソナに当てはまる属性に、絞り込んだうえで効率よく調査を行うことが出来ます。

 

結果の集計や分析がしやすい

さらにネットリサーチでは、調査結果が数字として自動的に集計する事ができ、表やグラフにもしやすく、調査結果を様々な形で分析し、活用する事が出来ます。
この部分が特化していることが、ネットリサーチが主に市場調査などに活用されている理由です。

 

画像や動画を入れることができる

そして調査内容をより細かくモニターに伝えるために、画像や動画などを使うことも出来ます。
特にブランドコンセプトなどのニュアンスが重要な項目の調査の場合、言葉だけでは伝わらず、正確に調査できない場合がありました。
そこに対して視覚的に画像や動画を活用する事で、より正確に調査を行う事が出来ます。

 

ネット上で管理・共有することができる

また調査を続ければデータ量が膨大になり、情報の管理や活用に手間やコストがかかるようになりますが、ネットリサーチでは管理や共有はネット上で簡単に行う事が出来ます。
オフラインの調査では、たとえデータをネットで管理しようとしても、そのデータの移行作業に大量の手間とコストがかかるので、オフライン調査では簡単にはいきません。

 

調査コストが抑えられる

オフラインの実地調査よりも調査コストを抑える事ができます。
特に社内でオフラインで調査を行っている場合は人件費や交通費など様々なコストがかかります。
一方でネットリサーチ業者に外注する事ですでに抱えているモニターが多いため、大幅にコストを削減し、獲得できるデータ量も大幅に増やす事が出来ます。

 

その他

およそ上記に挙げたような点がネットリサーチの主な長所ですが、他にも

  • “特殊な条件に当てはまる人を抽出しやすい”
  • “アンケート回答画面をシステム制御できる”

などのメリットがあります。

 

 

デメリット

次にネットリサーチのデメリットです。

 

アンケートモニターはネットユーザーのみ

まず、当たり前ですがネットリサーチの回答者はインターネットユーザーです。インターネットを利用していない人が直接アンケートに答えることはあり得ません。実施予定のアンケート調査に”インターネットを使っていない人の回答が含まれない”ことに問題が無いのか注意が必要です。

 

回答の信頼性・信憑性

ネットリサーチ企業が抱えているモニターは、ほとんどが匿名で登録されています。
そのため訪問面接や郵送などのオフラインでのリサーチに対して本人確認がされていないため、年齢や性別・住居などの属性が真実である保証がありません。
母数ではなく確実性の高さを求めるのであれば、調査方法は変更しない方がいいかもしれません。

 

回答者の質

また回答してくれるモニターは、回答することでWebショッピングのポイントなど、報酬を取得しています。
そのため報酬目当てに、同一人物が複数人を装って虚偽回答を行う可能性も0ではありません。
そのような報酬だけしか見ていないモニターが多い場合は、回答自体の質が低くなってしまうかもしれません。

 

回答率が低い場合もある

さらに回答してくれるモニターは強制ではないため、難しいアンケートは回答率が低くなる場合があります。
そのため企業ファーストで聞きたいことだけをアンケートにしてしまうと特に回答数を集めるのは難しくなります。
そのため回答率が低くならないよう回答者ファーストでアンケートを作成する必要があります。

 

誤操作等による回答の重複

回答の際に誤操作により同じ人の回答が重複するなどの可能性があります。
調査に協力してくれるモニターは決してアンケート回答のスペシャリストではないため、少なからず誤操作を起こしてしまうことも考えられます。

実際にオフラインで行う調査と異なり、ネットを活用する事で特に調査結果に対する信頼性・信憑性が課題になる事がわかりました。

しかし現在のほとんどのビジネスでは、スケールするための市場調査などをする場合はネットリサーチがほぼ必須になっています。

 

回答者の偏り(代表性の問題)

ネットリサーチが登場して間もない頃はインターネットの普及率が2013年現在より低かったこともあり、

・アンケートの回答者が特定の人たちに偏っており代表性に問題があるのではないか?

・そのような回答者から集めたデータは信頼性・信憑性に欠けるのではないか?

といった点が指摘されていました。

現在ではインターネットが広く一般に普及していますので、”インターネットユーザー = 特殊な人”という状況では無くなっています。

ただし、同じインターネットユーザーでもアンケートモニター登録をしている人・していない人という点での違いはありますし、アンケート調査の背景・目的によってはネットリサーチが馴染まない可能性はあります。

ネットリサーチ自体が良い・悪いというよりも、そのようなリスクもありうるという点を踏まえ、予算やスケジュールと相談してインターネット調査を行うかどうかを決めるというのが現実的かと思います。

 

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