テイクアウトに関して徹底調査!売上激減の飲食店を救う「テイクアウト」

テイクアウトに関して徹底調査!売上激減の飲食店を救う「テイクアウト」

アフターコロナ時代の鍵を握るのはテイクアウト?

今までは気楽にお店の中を利用できていましたが、2020年の新型コロナウイルスの影響で飲食店を初めとした様々なお店が営業停止を余儀なくされました。

2020年3月から徐々に外出自粛が始まり、4月には緊急事態宣言が出されました。

これにより実店舗を持つ多くの飲食店は営業休止や営業時間短縮を余儀なくされ、売上の減少や赤字経営が大きな問題になっています。

5月下旬緊急事態宣言が解除されましたが、以前と同じような営業方法では売上の回復や営業の維持が難しくなると言われています。

そんな厳しい飲食業界で、今最もトレンドになっている販売方法が「テイクアウト」です。

アフターコロナ時代の鍵を握るのは「テイクアウト」

なぜ今、飲食業界でテイクアウトがトレンドになっているのでしょうか?

その理由は新型コロナの感染に大きく関わる三密(密閉・密集・密接)にあります。

新型コロナの感染を予防するために、「密閉」空間を避け、人が「密集」している場所を避け、「他人」と密接しないこと、を強く求められていますが、従来の営業形態(イートイン)では三密を避けられません。

しかし「テイクアウト」=料理を持ち帰るため、店内の「密閉」空間に長時間留まらず、従業員との「密接」なやりとりも少なく、自分の好きな場所で食べられるため「密集」も避けることが出来ます。

そのためテイクアウト販売であれば、コロナ感染のリスクを抑えた営業が可能になるため、今「テイクアウト」を導入する飲食店が増えています。

そんな飲食業界で今注目を集める「テイクアウト」について、2020年5月最新のトレンドなどを実際のアンケート調査などを踏まえて解説していきます。

テイクアウトを導入しようか迷っている飲食店の経営者の方はぜひ参考にしてみてください。

テイクアウトに関する調査|今後消費者は飲食にお金を使うのか?

まずテイクアウトに関して解説する前に少し前提を確認しておきましょう。

アフターコロナ時代と言われる今後の時代、消費者は飲食店にお金を使うのでしょうか?

総合マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティングが、2020年4月14日(火)~2020年4月15日(水)の2日間で、全国の20歳~69歳の男女2000名を対象に、「生活に対する価値観」について調査したデータがあります。

(参考:株式会社ネオマーケティング|withコロナで消費者の意識はどう変わる?2020年ライフスタイルに関する調査

今後の生活において最もお金をかけたいのは食生活

上記の調査で、今後の生活においてどのような面にお金をかけたいと思っているかを問う問題がありました。集計結果は以下のようになっています。

1位:食生活
2位:住生活
3位:レジャー・余暇生活
4位:衣生活
5位:自動車などの耐久消費財
6位:自己啓発・スキルアップ

この結果から、これからの時代において消費者は「食生活」にもっともお金を使いたいと意識している事がわかりました。

中には「テイクアウトで高価なお弁当を買うようになった。」などの声もあり、食事に対して今まで以上にお金を使う方向に、消費者意識が変化している事がわかります。

このことから消費者意識は、今後の飲食業界には前向きなように変化していると考えられます。

テイクアウトに関する調査|今後の飲食業界はテイクアウト販売が超重要

では消費者意識が飲食業界に前向きなことを踏まえて、テイクアウト販売についてみていきましょう。

テイクアウトとは?

「テイクアウト」とは、客が飲食物を店内から持ち出して自宅へ持ち帰るなどして店外で食べる飲食店のシステムです。

(参考:Wikipedia|テイクアウト

前述しましたが、テイクアウトを活用することで三密を回避した営業ができ、減少した売上を回復させることはもちろん、従業員をコロナ感染から守るという面でも効果があると考えられる、これからの時代にかなり有効な販売方法です。

「デリバリー」や「ネット販売」ではダメなの?

また同様の販売形態として、「デリバリー」や「ネット販売」を導入するという手もあります。

しかしこれら2つの販売方法は、車両を用意するコストやHP・システムなどの整備コストなど、初期費用と準備に時間がかかります。

一方で、「テイクアウト」は事前に用意するものが少なく、比較的低コストですぐに導入できます。

さらに実店舗でかかっていた固定費なども削減できるため、利益率を上げることもできるかもしれません。

これらの理由から、今後の飲食業界には「テイクアウト」が有効だと言われており、これからの飲食業界にとって「テイクアウト」は超重要です。

では実際にどれだけの飲食店がテイクアウトサービスの開始・強化しているのでしょうか?

今後テイクアウトを開始・強化する飲食店は50%以上!

2020年4月10日にリリースされた情報で、飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」を運営する株式会社シンクロ・フードが、飲食店.COM会員514名を対象に、テイクアウト・デリバリーの対応状況に関するアンケート調査を実施したデータがあります。

(参考:新型コロナ影響により飲食店の8割が売上減。売上維持のために「テイクアウト」を開始・強化する店は半数以上

この調査によると、52.7%の店舗が「テイクアウト販売を始める・または強化すると回答しました。

テイクアウト販売はすでに51.4%の飲食店が行っており、今後やる予定がないと回答したのはわずか16.5%でした。

つまり、すでにテイクアウトを行っている飲食店を含めた85%近くの飲食店ではテイクアウトに前向きなことがわかります。

このことから、今後多くの飲食店で「テイクアウト」が導入される事が予想されます。

今までライバルになっていた近所の飲食店が「テイクアウト」を始める可能性も高いです。

今後三密を考慮した消費活動になるので、テイクアウトできる飲食店を選択する人も増えるため、「テイクアウトできない=選択肢に入らなくなる」可能性があります。

競争が激しい飲食業界で「テイクアウト」を導入しないと、厳しい展開が待っているかもしれません。

最新テイクアウトに関する調査|テイクアウト販売に対する消費者の反応は?

上記の調査で飲食店がテイクアウトに前向きな事がわかりました。

一方で消費者側はテイクアウト販売に対してどのような心理状況なのでしょうか?

日本最大級の実名口コミグルメサービス「Retty」を運営するRetty株式会社では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う「緊急事態宣言」の発令を受け、テイクアウトに対する消費者動向について独自調査を行っています。

今回は緊急事態宣言・特定警戒都道府県に指定されている13都道府県に居住する会社員・会社役員・自営業・パート・アルバイト・主婦・学生・その他の合計615名のデータです。

(参考:テイクアウトの認知はSNS経由が4割!!消費者アンケートから見る緊急事態宣言後のテイクアウト事情

テイクアウトはコロナでも56.4%の人に利用されている

まず、テイクアウトは新型コロナの流行している現在でも受け入れられるのでしょうか?

今回の調査内容には「緊急事態宣言発令後に飲食店でテイクアウトを利用しましたか?」という問があり、56.4%の人がテイクアウトを利用したと回答しました。

最もコロナが警戒されていた緊急事態宣言の時期でも、半分以上の割合の人がテイクアウトを利用しており、今後もテイクアウト販売は受け入れられていくと考えられます。

テイクアウトを利用する目的は「美味しいもの」と「応援」

ではテイクアウトを利用する理由・目的はなんなのでしょうか?

「テイクアウトを利用する理由は何ですか?」という問に対して、「美味しいものを食べたい」という回答が75.5%、「飲食店を応援したい」という回答が72.9%と飲食店に対して追い風の回答が大部分を占めている結果となりました。(複数回答可)

さらに34%の人が「自炊が大変だから」と回答しているため、自粛期間で自炊を行っていた人が、緊急事態宣言解除後に飲食店のテイクアウトを利用することが予想でき、今後テイクアウト市場が伸びると考えられています。

テイクアウトは新規飲食店のユーザーにも受け入れられる!

「でももともとテイクアウトを行っている飲食店の利用者が増えただけなのでは?」

このように考える人もいるかもしれませんが、そうではありません。

「緊急事態宣言発令後、どんなお店でテイクアウトを利用しましたか?」という問には、62%の人が「店内利用経験はあるがテイクアウト利用は初めてのお店」を利用している事がわかりました。

上述したように、多くの利用者は「飲食店を応援したい」という思いもあり、以前利用していた飲食店を応援するためにもテイクアウトを利用してくれる事が多いようです。

また「一度も利用もした事がなく初めて利用するお店」と言う回答も約36%あり、テイクアウトが初めて利用する消費者の利用きっかけになっています。

テイクアウトを導入しないと、大きなチャンスを逃しているかもしれませんよ。

テイクアウトを知るのはSNSと店の看板が約8割!

そしてテイクアウトを新しく始める時に最も重要なのが、テイクアウトを始めたことを告知することです。

「どのようにしてテイクアウトをやっていることを知りましたか?」という問に、SNSを見て知ったという回答が約41%、お店の前に掲示される看板を見て知ったという回答が約38%ありました。

そのため、まずはお店のアカウントを持っている場合にはSNSで拡散し、持っていない場合は簡易的にでもSNSのアカウント作って情報を発信しましょう。

また合わせてお店の前の看板や入り口などに張り紙して、テイクアウトを始めたことをしっかりアピールしましょう。

またもちろん所有していればホームページで告知するなども忘れずに行い、「テイクアウト」という新しいチャンスを最大限に生かせるようにしましょう。