新型コロナウイルス感染拡大の影響で 3 月の処方箋枚数が大幅減! 処方日数は増加傾向に

~JMIRI 処方情報データベースにおける調査より~
新型コロナウイルス感染拡大の影響で 3 月の処方箋枚数が大幅減! 処方日数は増加傾向に

院内感染のニュースや不要不急の通院による感染リスクが報じられ、通院を控える人が増えているようです。また、自分が感染する不安以外に、もし自分が感染していたら一般病院に安易にいけば迷惑がかかると恐れている人もいるでしょう。一方で、当然ながら自宅待機の危険性もあり、判断に迷う日々が続いていますね。そんな中、処方箋のデータベースから見えてくる通院実態が発表されています。

調査概要

(以下、株式会社医療情報総合研究所による独自調査レポートから抜粋。)

インテージグループで医療情報サービスを手がける株式会社医療情報総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締 役社長:時田悟、以下 JMIRI)は、独自に運用する「JMIRI 処方情報データベース」の 2020 年 3 月データを基に、 新型コロナウイルスの感染拡大が処方箋データに与えた影響を調査・分析しました。「続報」として発表します。

調査レポート目次

調査レポートまとめ

処方箋枚数の前年同月比(診療科別)

処方データを分析すると、処方箋の発行枚数は前年同月比で 10%減少していました。特に耳鼻いんこう科・小児科 でそれぞれ、前年同月比 64%、70%となり、大きく減少しています。市販薬に切り替えたり、子の受診を控えたりす るなど、医療機関での二次感染の防止を意識した人が多かったことがうかがえます。一方で、透析科など代替手段の少 ない診療科では、処方箋の発行枚数が減少していないことも特徴です。

地域別に見てみると、新型コロナウイルス感染者の多い関東地方では、処方箋の枚数の減少(13%減)が顕著です。 一方、感染者の少ない東北地方や中国地方では、影響が小さいようです。

厚生労働省が 2 月 28 日に行った、電話や情報通信機器を用いた診療や処方箋の取り扱いに関する事務連絡※の影響 を確認するため、一回当たりの処方日数の増加状況に関しても分析しました。3 月度は前年同月比で 10%を超える処 方日数の増加が見られ、この事務連絡に従い、受診間隔を空ける傾向にあることが明らかになりました。この傾向は医 療機関の規模や地域によらず、全体的な傾向として見られています。

※「新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、慢性疾患等を有する定期受診患者等について、当該慢性疾患等に対する 医薬品が必要な場合、感染源と接する機会を少なくするため、一般的に、長期投与によって、なるべく受診間隔を空けるように努 めることが原則である」(「新型コロナウイルス感染症患者の増加に際しての電話や情報通信機器を用いた診療や処方箋の取扱い について」厚生労働省医政局医事課・医薬・生活衛生局総務課の 2020 年 2 月 28 日付け事務連絡)

調査方法

独自に運用する「JMIRI 処方情報データベース」の 2020 年 3 月データ
(JMIRI は国内で初めて「処方箋データベース」の運用を開始し、14 年間のデータを用いて迅速な解析データの提供 を行っています。)

調査元

〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台 4-6 御茶ノ水ソラシティ 13 階
代表取締役社長 時田 悟
https://www.jmiri.jp/
データソリューション統括部
E メール: cs@intage.com
Tel:03-5294-5990

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