二次データで調査のコストカット

マーケティングリサーチの費用を抑える手段のひとつとして、二次データを利用する方法があります。
ここでは、二次データとは何か・概要・注意点などをご紹介していきます。

二次データとは

二次データとは「自分以外の誰かが既に調査を実施して集めたデータ」のことをいいます。

二次データの中には国勢調査のように小予算では不可能な大規模・広範囲な調査から、
特定の業界にフォーカスした調査までさまざまなものがあります。

これらの調査データは一般公開されているものも多数ありますし、
無料で利用(閲覧)できるものも少なくありません。

二次データをうまく使えば、何から何まで自身でリサーチを実施して調べるよりも
調査コストを抑えることができます。

 

二次データのメリット

一番のメリットは時間と費用を節約できることです。

調査票を作る手間も不要でデータ収集から集計・分析まで完了済、
つまり自身で調査を行う必要が無いわけですから、その分コストカットできることになります。

また、調査の準備・実施にかかる時間も必要なく、
単に結果を利用すれば良いので時間短縮の意味でも大きなメリットがあります。

 

二次データから得られる情報

調査の参考情報として利用できる資料は無数に存在するわけですが、
そもそも二次データとして得られる情報にはどのようなものがあるのでしょうか。

代表的なものとして、以下のようなものがあります。

 

人口統計データ

性別、年代、職業などの個人の属性についての情報で、
「デモグラフィックデータ」などとも呼ばれるデータです。
実態を把握する”事実”情報として使えます。

 

心理的/ライフスタイルデータ

興味・関心やライフスタイルなどについての情報で、
「サイコグラフィックデータ」などとも呼ばれるデータです。
自社商品・サービスの顧客候補となる人たちの意識などを把握するための情報として使えます。

 

二次データの種類と入手先

ほしい情報を都度GoogleやYahoo!などで検索してもよいのですが、
以下のようなサイトを知っておくとより効率的にデータを集めることができます。

官公庁・公的機関の公開資料

総務省統計局
http://www.stat.go.jp/

総務省統計局のサイトです。
国勢調査、人口推計など、大局を知るために必要な情報が揃っています。

 

各リサーチ会社の公開資料

独自レポートとして自主調査結果を公表しているリサーチ会社もあります。

各ネットリサーチ会社のwebサイトのトップページやお知らせページなどを見ると、
そのような情報を見ることができるでしょう。

興味のある調査が継続的に実施されているようであれば、
自主調査結果が公開されたらRSSに通知されるようにしておくと便利です。

 

情報サイト

調査のチカラ
http://chosa.itmedia.co.jp/

アイティメディア社が運営する調査データのまとめサイトで、
日々新たな調査データについての情報がアップされています。

膨大な数のデータがあり、かつサイト内でキーワード検索もできますので、
二次データ探しにはうってつけです。

RSSに登録しておくと新しく公開された調査結果を一覧で見ることが出来て便利です。

 

二次データ利用時の注意点

ここまで二次データの良い点についてご説明してきましたが、反対に注意すべき点もあります。

 

調査時期

1点目として、その調査が実施された時期が古すぎないかについて注意しましょう。
特にIT関連の情報は変化が早く、使おうとした二次データが実質”賞味期限切れ”になっている可能性もあります。

 

調査目的/調査実施者

2点目として、その調査が実施された背景・目的、および誰が企画・実施した調査なのかにも注意です。
国勢調査のような公的な調査はともかく、民間の企業が発表する調査結果には何らかの意図がある可能性があります。
自社の商品の優位性を数字でアピールするために調査結果を発表しているケースもなきにしもあらずですので、
自身の調査のための参考としてどこまで信用するのか考えておくべきでしょう。

 

調査手法・アンケート回答者

3点目として、その調査が「どのような人にどのように聞いたアンケートなのか」にもご注意ください。
例えばネットリサーチで調査した場合、少なくとも「インターネットを使っている人」という暗黙の前提条件が付きます。

二次データを利用する際には、上記のような観点を意識しておくと大きな失敗をするリスクを減らせます。
# 更に細かく言えば「その調査の誤差」なども考える必要があるかもしれませんが、ここでは割愛します。

 

まとめ

一から十まで自身で調査を実施するとなると大きな予算が必要になってしまいますが、
必要な情報をある程度二次データでまかなうことができれば、その分調査費用の負担を減らすことができます。

もちろん調査データの内容が自分が知りたいことと完全には一致していなかったり、
情報として古くなったりしている可能性はあるのですが、参考情報としての利用価値はあるのではないでしょうか。

自分が知りたいと考えていることを他の人(組織・団体)が既に調査している、ということは珍しくありませんし、
上述のwebサイトなどを使えば大きな手間をかけずに情報を集めることができます。

二次データを活用して時間と費用を節約するという手段があることを、知っておいて損は無いでしょう。

ネットリサーチ料金表

ネットリサーチ会社選びをする上で、料金は最も気になるもののひとつだと思います。

正確な費用は見積りをとればわかるのですが、ネットリサーチ会社へ問い合わせをする前にどの程度かかるものなのかを知りたいことも多いのではないでしょうか。

そのようなときは、各ネットリサーチ会社のwebサイト上で料金表を見てみることをおすすめします。

料金表とは

ネットリサーチの料金表とは、アンケートの設問数とサンプル数に応じて料金がいくらかかるのかがまとめられた一覧表のことです。

各ネットリサーチ会社の料金表は、webサイト上で公開されていることが多いと思います。
※料金表が公開されていないネットリサーチ会社もあります。

インターネット調査の費用は主に設問数とサンプル数で決まりますので、取り急ぎその2つだけ分かっていれば、料金表を見てどの程度費用がかかりそうかあたりをつけることができます。

また、設問数とサンプル数に応じて料金が変わる方式は各ネットリサーチ会社共通ですので、複数のネットリサーチ会社についてコスト面での比較をしたいときには料金表を並べて見てみると判断しやすくなるでしょう。

 

料金表の見方

料金表は以下のような形になっています。

この例では、設問数は10問から5問増える毎に、サンプル数は100サンプル毎(1,000サンプル以降は500サンプル毎)に料金がアップするようになっています。

 

【例】ミクシィ・リサーチ社の料金表 2013.12現在

ミクシィ・リサーチ料金表

(料金単位:万円)

 

仮に30問400サンプルのインターネット調査を依頼したとすると、その費用は40万円ということになります。

 

設問カウントと料金表

料金表と関連して、設問カウントの考え方をご説明します。

こちらを知っておくと、予算に合わせて設問数を調整しなければならなくなったときに役に立つと思います。

 

以下の「設問カウント例1」をご覧ください。

設問が2つあり、これは2問としてカウントされます。

 

【設問カウント例1】2問カウント

Q1.あなたは普段、朝食を抜くことがありますか?どの程度あてはまるかを教えてください。

あてはまる

ややあてはまる

どちらでもない

あまりあてはまらない

あてはまらない


Q2.あなたは普段、昼食を抜くことがありますか?どの程度あてはまるかを教えてください。

あてはまる

ややあてはまる

どちらでもない

あまりあてはまらない

あてはまらない

 

次に以下の「設問カウント例2」をご覧ください。

上記Q1とQ2をまとめたマトリクス形式の設問で、こちらは1問カウントになります。

 

【設問カウント例2】マトリクスで1問カウント

Q1.あなたは普段、朝食・昼食を抜くことがありますか?それぞれどの程度あてはまるかを教えてください。

 

あてはまる ややあてはまる どちらでもない あまりあてはまらない あてはまらない
朝食を抜くことがある
昼食を抜くことがある

 

Q1とQ2を別設問としてひとつずつ聞く必要がなければ、このように設問をまとめてしまうことで設問数を減らすことができます。

アンケートの趣旨として1問ずつ個別に聞きたい場合はこのような方法は使えませんが、費用を予算内に収めるための手段のひとつとして、複数の設問をまとめるという方法もあることを知っておくと良いでしょう。

 

【 マトリクス設問の料金について 】

ミクシィ・リサーチ社の料金表を見ると

「マトリクスは10表側で1問とカウントします。」

と記載があります。

上記の例2では「朝食」「昼食」の2項目だけでしたので1問としてカウントされますが、仮に15項目になると2問扱いになります。とにかくひとつのマトリクスにまとめてしまえば1問カウントになるというものではありませんので、その点はご注意ください。

※「10表側で1問カウント」はミクシィ・リサーチ社の場合であり、各ネットリサーチ会社で設問カウントの仕方は異なります。

 

また、「マトリクス形式にすれば同じ費用でたくさんの質問ができる」という考え方も適切ではありません。あまりに多数の項目があるマトリクス設問が続くようなアンケートは回答者に負荷がかかり、アンケート結果の品質に影響するリスクがあります。やむなく設問数調整が必要な状況でのテクニックのひとつとして考えましょう。

 

◎参考

 
◎関連

 
  ※)アンケートの設問数とサンプルサイズからどの程度費用がかかるのか計算できる無料ツールです。見積もり前に概算を調べたいときなどにご利用ください。
 

webシステムの特性を活かした制御機能

ネットリサーチの品質のところでも触れましたが、ネットリサーチ(インターネット調査)では
アンケート画面(web画面)をシステムで制御することができます。
[参考:web画面のシステム制御]

適切な表示制御をかけることにより、

  • 矛盾のある回答を防止する
  • アンケートがわかりやすくなる/答えやすくなる

といったメリットが生まれ、結果としてアンケートの品質向上にも役立ちます。

このシステム機能もネットリサーチ会社毎にできること・できないこと及び有料・無料かの違いがありますので、
ネットリサーチ会社を比較・選定するときの重要なポイントのひとつになるでしょう。

なおアンケート回答者の抽出やサンプル回収などweb画面以外のシステム機能もありますが、
ネットリサーチ会社を比較・選定するときの決め手になるようなものとしては
web画面の制御に関わるところが多いと思います。

したがってここでは、web画面の表示制御に絞ってどのようなシステム機能があるのかをご紹介します。

 

必須回答制御

必ず回答しなければいけないのか、任意回答なのかを制御します。
回答せずにアンケートを完了しようとすると、エラーを表示して必ず回答するよう促します

 

表示/非表示制御

アンケートにどう回答していくかによって、設問や選択肢の表示/非表示を切り替えたいケースもあるかと思います。
そのようなときはこの設問・選択肢の表示/非表示制御が有効です。

設問の表示/非表示

例えば以下の例で、Q1で「飲む」と答えた人だけにQ2を表示します。

【例】Q1で普段コーヒーを飲むかを尋ねて、Q2で頻度を聞く場合

Q1. あなたは普段コーヒーを飲みますか?
飲む
飲まない

Q2. あなたは普段、どの程度コーヒーを飲んでいますか?
毎日
週3-4日程度
週1日程度
それ以下

→ Q1で「飲まない」と答えた人にはQ2を表示しない

 

選択肢の表示/非表示(絞り込み制御)

こちらは「選択肢」単位で表示/非表示を切り替えるものです。
この例ではQ1で選んだ商品のみQ2の選択肢として表示します。

【例】Q1で知っているものを尋ねて、Q2で買ったことがあるかを聞く場合

Q1. あなたが知っているものをすべてお選びください。
商品A
商品B
商品C
知っている商品はないQ2. あなたが買ったことがあるものをすべてお選びください。
商品A
商品B
商品C
買ったことがある商品はない

→ Q1で選んでいない商品はQ2の選択肢として表示しない

 

同時選択不可(排他選択肢制御)

あてはまるものをすべて選ぶような場合、同時に選択するのはおかしいことがあります。
矛盾した回答を防ぐためには同時選択不可(排他選択肢制御)が使えます。

例えば以下の例では、選択肢4(排他選択肢)とそれ以外を同時に選ぶとエラーを表示して再回答を促します

【例】他の選択肢と同時に選ぶと矛盾した回答になる場合

Q1. あなたが好きな色をすべてお選びください。
1.赤
2.青
3.黄色
4.この中に好きな色はない

→ 選択肢1-3と選択肢4を同時に選んで回答を進めようとするとエラーを表示

 

選択数制限

あてはまるものを複数選ぶ設問で、選択できる数に上限を設けます

【例】最大3つまで選択してもらう場合

Q1. あなたがスマートフォンを選ぶとしたら何を重視しますか?重視するものを3つまでお選びください。
価格
デザイン

機能の多さ
サイズ
重量
その他

→ 4つ以上選んで回答を進めようとすると、選ぶ数を3つ以下にするようエラー表示

 

ランダム表示(ランダマイズ)

アンケートの設問や選択肢の並び順が回答傾向に影響を与える(バイアスがかかる)ことがあります。
このような場合、アンケート回答者毎に並び順をランダムに変える”ランダム表示制御”という機能が有効です。

【例】2つのキャッチコピーを並べて質問する場合

Q1. 以下2つのキャッチコピーを見て、より【安心感があるもの】をお選びください。

回答者Aさんには以下の選択肢を表示

[コピー1]『【業界実績No.1】セキュリティーソフトなら○○にお任せください。』
[コピー2]『○○は「92%の方が使い続けたい」と答えたセキュリティソフトです。』

回答者Bさんには以下の選択肢を表示

[コピー1]『○○は「92%の方が使い続けたい」と答えたセキュリティソフトです。』
[コピー2]『【業界実績No.1】セキュリティーソフトなら○○にお任せください。』

→ コピー1,2の順番を回答者毎にランダムに入れ替えることで偏りを無くす

 


その他にも制御機能はありますが、おおよそ上記が代表的なところかと思います。

実施予定のアンケート調査にどのような制御をかけるのか、
またネットリサーチ会社にどのようなシステム機能を求めるのか検討する際の参考になれば幸いです。

 

以上です。

ネットリサーチ会社の比較ポイントとして品質からシステム面まで何回かに分けてご説明してきました。

ネットリサーチの基礎を押さえ、ここまでご紹介した比較ポイントを踏まえておけば
何も準備せずにネットリサーチ会社を選ぶよりははるかに失敗するリスクが減るでしょう。

もし実際にインターネット調査を実施する・ネットリサーチ会社を選ぶときに不安があれば、
こちらからお気軽にご相談いただければと思います。

 

≫ネットリサーチ会社の比較ポイント一覧へ

アンケートで集めるサンプル数

ここではサンプル回収について考慮すべき点をご説明します。

最も基本的なポイントは“必要な数のサンプルを集めることができるか?”という点です。予定しているアンケート調査についてサンプルの数を妥協できない場合は、特に重要な要素になるでしょう。

以下ネットリサーチ会社比較時にチェックすべき点を挙げていきます。

モニター数

比較ポイントの1点目はモニターの人数です。

基本的にはアンケートモニターとして登録している人数が多いほど、サンプル回収もしやすくなります。ただしモニターがどのような人たちで構成されているかという点に注意してください。例えば北海道の人向けのインターネット調査を実施するとしましょう。

「モニター数の多さを見てA社に決めたが、実はA社モニターは関東在住者ばかりで北海道在住者がほとんどいなかった。」

このような事態に陥るリスクもあります。

ネットリサーチ会社のwebサイトを見ると、モニター数と併せて”モニター属性(モニタープロフィール)”が公開されていることが多いはずです。

ネットリサーチ会社のモニター属性情報と実施予定のアンケート調査に回答してほしい人を見比べて、問題となる部分が無いのか(または確認が必要でないか)をチェックしておきましょう。

 

回答率

2点目はアンケートの回答率です。

インターネットリサーチは、アンケートの回答依頼をした人全員が回答が回答するわけではありません。
[参考:モニター数と実際のサンプル回収数の関係を理解する ]

アンケートのモニター数が多くても、実際に回答してくれる人の割合は少ないというケースもあります。保有モニターの数だけで考えていると「いざアンケート調査を実施したら必要な数のサンプルを集められなかった」となる恐れもありますので、アンケートの回答率も注意すべきポイントのひとつです。

[メモ]
回答率が極端に低い場合、モニター登録している人の一部だけが常に回答するような状態になっている可能性もあります。
もしそうなると、ネットリサーチ会社が公開しているモニター会員の属性割合と、実際にアンケートに答えている人たちの属性割合とのズレが大きくなっている恐れがあり、アンケート調査の内容によっては大きな問題につながりかねません。
具体的に「○%以下は問題」と線引きできるようなものではありませんが、例えば他のネットリサーチ会社に比べて極端に回答率が低い場合などは注意した方が良いでしょう。

 

サンプル回収シミュレーション

最後に補足として、サンプル回収のシミュレーションについてご説明します。

上述のモニター数・回答率は、ある程度はネットリサーチ会社のwebサイト上で知ることができると思います。しかしながら詳細に全ての情報が公開されているとは限りませんし、
公開情報を見てもご自身が実施予定のアンケート調査についてはどうなのか判断が難しいこともあります。

そのような場合はネットリサーチ会社へアンケート調査の実施相談をするときや見積り依頼をするときに、アンケートの回答者条件から考えて必要な数のサンプルが集められるのかについてシミュレーションを出してもらえるか相談してみましょう。

シミュレーションすれば絶対に問題が起こらないとも言い切れませんが、少なくともそのリスクを下げることはできるはずです。

いざアンケートを申し込んだ後にサンプル回収ができないことが発覚する、そんな致命的なトラブルを避けるための手段としてサンプル回収シミュレーションを出してもらうという方法は有効です。

サンプル回収に不安がある場合は、このような相談をすることでリスクを軽減することができます。

 

≫比較ポイント『アンケートシステム機能』を見る

ネットリサーチの納品スピード

インターネット調査はスピードが早いことが利点のひとつです。

ごくシンプルなアンケート調査であれば、ネットリサーチ会社へ申し込みをしてから納品に至るまで2営業日以内で完了するケースも珍しくありません。

同じインターネット調査でもネットリサーチ会社毎に対応スピードの差がありますので、スケジュールが厳しいアンケート調査の場合は「納期/納品スピード」も比較ポイントのひとつになるでしょう。

ここでは、各ネットリサーチ会社の対応スピードで比較するときに必要な観点をご説明します。

アンケート設問web画面作成のスピード

アンケート設問一式(調査票)をweb画面におこす作業にかかる時間です。

基本的にはアンケートの設問数に応じて、かかる時間も長くなっていきます。アンケート設問への画像埋め込みなど手間のかかる作業を依頼すればその分スケジュールにも影響が出ますので、文章以外の提示物が多数ある場合には注意が必要です。

また、web画面化が早いに越したことはないのですが、他社と比べてあまりに早すぎる場合には調査票の内容チェックまで作業内容に含まれているのか確認をした方が良いでしょう。

 

回答データ(サンプル)回収のスピード

次にweb画面完成後のデータ回収にかかる時間です。

こちらは”アンケートを開始してから24時間〜”というネットリサーチ会社が多く、この部分ではどのネットリサーチ会社もあまり差はないようです。

なお、サンプル回収スピードもあまりに早すぎる場合には注意が必要です。

例えば”サラリーマンにも答えてほしいアンケート”を予定しているとします。スケジュールの余裕が無くて焦っているところに「2時間でデータ回収できます」とあるネットリサーチ会社から提案を受けたとしましょう。

早くて助かると考えアンケート調査を依頼した結果、
「午前10時-12時の2時間でアンケート実施・データ回収が完了しておりサラリーマンの回答者が含まれていなかった」
・・・このような事態になることもあり得ます。

これは極端な例ですが、他社に比べて突出して早い場合は”そもそもアンケート調査として問題が無いのか?”という点からも検討しましょう。

 

データ集計〜納品のスピード

最後に、アンケートが終了してから結果データが納品されるまでの時間です。

これはデータクリーニングの有無や納品されるファイルの種類によって変わります。単に回答データを集計ファイルにまとめたものが納品されるのであれば1日(1営業日)で終わることも珍しくありません。ネットリサーチ会社によってはアンケート終了から回答データ集計・納品まで、ほぼリアルタイムに行われることもあります。

一方、複雑なデータクリーニング処理や回答データの分析など、データ回収後に手間のかかる作業を依頼している場合は、当然その分時間がかかります。これはweb画面作成と同様、内容次第でかかる時間に大きく差が出る部分です。各社の対応スピードをきちんと比較したいのであれば、ネットリサーチ会社の担当者に可能な限り具体的な条件・内容を伝えた上で、対応に必要な時間を聞く必要があります。

なおネットリサーチ会社によっては集計ツールが無償提供されていることもありますので、ローデータだけを納品してもらい、後は自分で作業してしまうことで時間短縮をするという選択肢もあります。

比較検討時の注意点として、もし突出して短い時間を提示する会社があった場合には”不良データの扱い(そのまま納品orデータクリーニング有無)”がどうなるのかを確認しておくと安心です。

 

他にもスケジュール・対応スピードに影響するものはありますが、上記の3点が主に検討すべきポイントです。

 

納期/納品スピードを知る方法

上述のweb画面作成・サンプル回収などにかかる時間や、ネットリサーチ会社へ依頼してから
納品までにかかる期間を知るにはどうすればよいでしょうか?

いくつか方法をご紹介します。

 

ネットリサーチ会社のwebサイトを見る

一番手軽なのが依頼先候補のネットリサーチ会社のwebサイトを覗いてみることです。

その会社のwebサイトにアクセスしたら、

  • 「スケジュール」「納品までの流れ」等のページを見る
  • 「FAQ(Q&A)」「よくある質問」のページでスケジュールに関する記載を探す

などによって、納期/納品スピードに関する情報が得られるでしょう。

 

ネットリサーチ会社に問い合わせる

上記のようにwebサイト上で情報収集しようとしても、いまいちよくわからない場合もあります。

そのようなときは、

  • webサイト上のお問い合わせフォームから質問を送る
  • 直接電話で聞く

のように問い合わせをしましょう。

この方法は「問い合わせに対するレスポンスの良さ」がわかるというメリットもあります。

あまりに反応が遅ければアンケート調査実施の対応にもやや不安が出てきますし、スピーディーに対応してくれるようであれば会社としてしっかりしていて安心できる、という考え方もあるのではないでしょうか。

 

見積りのタイミングで聞く

複数のネットリサーチ会社へアンケート実施の相談・見積り依頼をするときは、予定しているアンケート調査の内容を伝えてスケジュール例を出してもらえば一度に料金と納期がわかって楽です。

ただし見積り依頼をすれば当然ながらネットリサーチ会社の営業担当者とのやりとりが発生します。

なるべく事前に依頼先候補の会社のwebサイトを見るなり問い合わせをするなりして、明らかにスケジュールが合わないネットリサーチ会社は除外してから見積り依頼・スケジュール確認をした方が手間が少なくて済むでしょう。

 

≫比較ポイント『サンプル回収』を見る

ネットリサーチ(インターネット調査)の料金を決める要素

ネットリサーチの料金は、主にアンケート設問数と回収サンプルの数によって決まります。
したがって1問あたりの料金、1サンプルあたりの料金が低い方がコストが安いということになります。

ネットリサーチ会社のwebサイトを見ると『料金表』として価格情報が公開されていることが多いですので、そちらをご覧いただくとアンケート調査を実施するのにどの程度コストがかかるか目安がわかるでしょう。

また、こちらのネットリサーチ料金を計算するツールでおおよその価格帯を調べることもできます。

 

アンケート設問数と料金

上述の料金表はアンケートの設問数とサンプル数毎の料金が一覧できるような表形式になっています。
実施予定のアンケート調査の設問数と料金表を見比べると、その設問数のときいくらかかるのかがわかります。

なおアンケートの設問としては1問でも、料金としては2問以上でカウントされるケースがあるのでご注意ください。

◎参考

 

回収サンプル数と料金

設問数同様、実施予定のアンケート調査の回収サンプル数と料金表を見比べることで費用がわかります。

つまりネットリサーチ(インターネット調査)の料金を考えるときは、
「実施予定のアンケート設問数・サンプル数と料金表を比較して予算内に収まるか確認する」
という方法が基本になります。

予算オーバーになってしまう場合は、料金表を見ながら設問数またはサンプル数を減らすことで調整しましょう。

◎参考
アンケートの設問数とサンプル数についてはこちらの料金(アンケート調査費用)の考え方も参考になります。

 

スクリーニング料金

特定の条件にあてはまる人だけを対象としてアンケート調査を実施する場合、
その条件に該当する人を抽出するための事前アンケート(スクリーニング調査)が必要になります。(※)

スクリーニング調査の費用も“設問数と回収するサンプル数”によって決まるケースが多いでしょう。

設問数については、ターゲットとして抽出する人の条件次第で変わります。
ごく単純な条件であれば3問以内に収まるでしょうし、より複雑な条件であったり、回答者をより細かく分類するために多数の条件を付けたりしようとすればそれに応じて必要な設問数も増えていきます。

また、サンプル数については対象者の抽出難易度によって変わります。
5人に1人はいるような条件なのか?それとも1,000人に1人のような条件なのか?
ある条件に該当する人が10人に1人の見込みで、そのような人を400人抽出するのであれば
スクリーニング調査で4,000サンプル回収する必要があるということになります。(=4,000人中の400人が条件該当者)

さらに、この400人に本番のアンケート調査へ回答依頼をしても全員が回答してくれるわけではありませんので、
本番のアンケート調査で集めたいサンプル数のX倍の人を抽出しておく必要があります。
この例で2倍の人を抽出しておくなら800人、逆算するとスクリーニング調査で8,000サンプル回収ということになるでしょう。

スクリーニング調査の設問数が3問なのであれば、”3問×8,000サンプル”とスクリーニング料金表を見比べることで費用がわかります。

※)ネットリサーチ会社側である程度アンケートモニターの属性は把握していますので、例えば「既婚×女性」といった大まかな条件であれば、スクリーニング調査をしなくてもアンケート対象者を抽出できることが多いと思います。
スクリーニング調査が必要になるかどうかはケースバイケースですので、見積りの際に確認しておくと良いでしょう。

 

その他の料金(オプションサービス費用など)

ネットリサーチ(インターネット調査)は”アンケート回答を集める”という点が最も基本的なサービスですが、
その前後にあるマーケティングリサーチの工程(調査企画/設計・データクリーニング・集計分析・レポートetc.)も
任せたいこともあるでしょう。

ネットリサーチ会社でもそのような要望に答えるべく、
各種オプションサービスが用意されているケースが多くなっています。

当初からデータ回収以外の部分も任せることを検討しているのであれば、各社比較検討時に

  • 依頼先候補のネットリサーチ会社がその業務に対応しているか?
  • 対応しているなら料金はいくらかかるのか?

という観点でもチェックが必要になります。

また、同じ内容のサービスでもネットリサーチ会社毎に基本料金内に含まれているケースと別料金が必要になるケースがあります。

アンケート調査の申し込みをした後で有料なのか無料なのかでトラブルにならないよう、
各ネットリサーチ会社の比較検討時/見積り時に依頼内容が正確にネットリサーチ会社側に伝わっているかを
念入りに確認をした方が良いでしょう。

 

≫比較ポイント『納期/納品スピード』を見る

ネットリサーチの品質とは

マーケティングリサーチの品質は、アンケート調査で集めたサンプル(アンケート回答データ)の質に大きく依存します。
正確なデータが得られなければ、それを分析・加工しても正しいアウトプットを出すことはできません。

そしてネットリサーチ(インターネット調査)は、マーケティングリサーチの”アンケート回答を集める工程”をインターネット経由で行うものです。[参考:ネットリサーチの仕組み]

すなわち、ネットリサーチにおける品質とは”いかに正確で信頼のおける回答データを集められるか”という点にかかっています。

よって品質を考慮してネットリサーチ会社を選ぶのであれば、その会社がアンケートモニターから正確な回答を得るためにどのような取り組みをしているか?という点が重要になってくるでしょう。

 

では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか?

以下に代表的なチェック項目を挙げていきます。

モニターの品質

– 全アンケートにかかわる品質管理 –

アンケートに回答する”アンケートモニター”は、そのネットリサーチ会社の品質を考える上で最も重要なもののひとつです。

モニターの品質については、例えば以下のような観点でチェックをしてみましょう。

  • モニターはどのような方法で集められた人たちか?
  • モニターはどのような人たちか?(アンケートモニター専用、何かしらのwebサービスの会員、スマートフォンユーザー etc.)
  • 一人で複数のアカウントを登録をしているモニターがいないか?
  • 悪質な回答をする不良モニターに対して対策を講じているか?

モニター品質は個別のアンケート調査に限った話ではなく、そのネットリサーチ会社のインターネット調査サービス全体に関わる話です。

品質にこだわりのあるネットリサーチ会社であれば上記のような点について把握・管理しているはずですので、webサイト上でモニター品質についての取り組み内容を確認する・問い合わせをするなどして、依頼前に不明点・不安な点をクリアにしておきましょう。

 

アンケート設問(調査票)内容へのアドバイス

– アンケート実施前の品質管理 –

ごくシンプルなインターネット調査の場合、ご自身でアンケート質問一式(調査票)を作成してリサーチ会社へ入稿するケースが多いと思います。

アンケートモニターがパソコンやスマートフォンで回答できるよう、この調査票をweb画面化していくわけですが、品質向上への取り組み姿勢のあるネットリサーチ会社であれば、より質の良いデータが得られるように質問文・選択肢の文言等について助言をくれます。(※)

アンケートは言い回しひとつで質問の意図の伝わりやすさが変わってくるものですし、自分が作成した調査票が必ずしも完璧な形になっているとは限りません。

本番のアンケート実施前に第三者視点でチェックしてもらえるという意味でも、このような指摘をくれるネットリサーチ会社の方が安心できるのではないでしょうか。

初めて依頼するネットリサーチ会社の場合には、見積りをとるタイミングなどで調査票内容へのアドバイスがあるか?を確認しておいた方が良いでしょう。

※)アンケート調査項目そのものの”設計”ではなく、”見せ方の改善”レベルの助言です。

 

web画面のシステム制御

– アンケート回答時の品質管理 –

アンケートに回答するのが人間である以上、質問・選択肢を勘違いしたり、パソコン・スマートフォンの操作誤りによっておかしな回答をしてしまうことはあり得ます。

例)Q1で商品Aを「買ったことがある」と答え、Q2ではその商品Aを「知らない」と回答する

ネットリサーチでは、このような明らかに矛盾する回答をした場合に、web画面上でエラーを表示して正しい回答を促すことも可能です。

どのような制御機能が利用できるかは各社のシステムやサービスの仕様によって違いがありますので、

  • 自分が実施予定のアンケート調査で必要な機能が使えるのか?(機能があるのか?)
  • その機能を使用するには別料金が必要なのか、それとも基本料金内で使えるのか?

といった点についてチェックしておきましょう。

可能であればネットリサーチ会社の営業担当者に”プログラムで制御してほしい機能も記載した調査票”を見せて、予算内で実現可能かを確認しておくと安心です。

 

データクリーニング

– アンケート実施後の品質管理 –

アンケートモニターの中には、始めからきちんと答えるつもりのない悪質なモニターが潜んでいる可能性があります。

このようなモニターの回答内容は、往々にして整合性のないおかしな回答としてアンケート結果に現れます。

こうした異常データをアンケート結果から除外したり、データを編集して整合性が合うように調整することをデータクリーニングと呼びます。

web画面での回答制御は”アンケート回答時の矛盾防止”でしたが、こちらは”アンケート回答後のデータに対する整合性合わせ“です。

web画面では制御できないような不正回答や、「アンケートを回答する段階では制御をかけたくない(自由に回答させたい)がデータの整合性合わせはしたい」といった場合にこのデータクリーニングが役に立ちます。

web画面同様、各社のサービスの仕様によってできること・できないことに違いがありますので、

  • 依頼したいデータ編集(データクリーニング)が可能か?
  • データクリーニングは別料金が必要なのか、それとも基本料金に含まれるのか?

といった点について確認をしておきましょう。

 

≫比較ポイント『料金』を見る

前回までネットリサーチ会社のサービスについてご説明してきましたが、では実際にどのように使われているのでしょうか?

ここではインターネット調査の活用事例をいくつかご紹介します。

 

ケース1 時間がないけど・・・裏付けデータを取りたい。

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Aさんは急遽明日中に企画書を提出することになった。
期日まで時間的な余裕は無いが、資料中に仮説を裏付けるための数値データを入れたい。
そこでネットリサーチ会社へ相談してみたところ、1日でデータ回収が可能なことがわかった。
すぐに調査票(アンケート質問一式)を作ってアンケートを依頼した。

その結果・・・

アンケート開始の翌日には必要なデータが集まり、無事期日までに企画書を完成させて提出。
インターネットでの調査ならではのスピーディーさが功を奏した。

 

 

ケース2 本当は何が問題なのかを明らかにしたい。ただしコストは抑えて。

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○○市内でフラワーショップを経営しているBさん。
今夏からそれまで扱っていなかったプリザーブドフラワーを入荷して「オリジナルプリザーブドフラワーセット」として販売している。
当初は好調に売れたが、その後予想に反して売れなくなってきた。
商品自体は良いもので自信があるが、お客様の目から見ると何か不満があるのだろうか?
それとも価格が高いことが問題なのだろうか?
本当のところ何がネックになっているのかを確かめたい。

ネットリサーチ会社に相談して・・・

以前から「マーケティング・リサーチをしてみたいが数十万・数百万は払えない」と思っていたが、実際には予想よりかなり安い価格でアンケート調査ができることがわかったのでやってみることにする。

“○○市に住んでおり、花屋で花を買うことがある人”を対象にアンケート調査を実施。

  • プリザーブドフラワーはいくらから高いと感じるか?反対にいくら以下だと安過ぎて品質に不安を持つか?
  • プリザーブドフラワーを買ったことが無い人はなぜ買わないのか?一度買っても二度目以降は買っていない人はなぜリピートしなかったのか?

などについてアンケートで聞いてみた。

すると、
「プリザーブドフラワーは扱い方法がよくわからず不安」
「枯れないのがいいと思って買ってみたが、変色して見た目が悪くなり使えなくなった」
といった声が意外な程多くあることがわかった。

お店でオリジナルプリザーブドフラワーセットを売り出した頃、○○市は日差しの強い日や急に大雨が降ったりする日が続いており、直射日光や水気に弱いプリザーブドフラワーは扱いに注意が必要だったことに気付く。アンケート結果を受けて、それ以降プリザーブドフラワーの取り扱い方法や注意点を丁寧に説明するよう徹底した。

その結果少しずつ売れ行きが伸び始め、リピーターも増え今では安定して売れる商品のひとつになっている。

 

[メモ]
ネットリサーチなら数万円からアンケート調査が実施可能ですので、小規模な事業者の方でも利用可能な料金設定になっています。
インターネット調査以前のアンケート調査は料金が高く、マーケティングの部署があるような規模の大きい企業だけが利用できるものでした。

 

ケース3 特殊な条件にあてはまる人の意見を聞きたい。

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電子機器メーカーのCさんは自社製品Aの次期バージョン開発について、
・機能を増やすべきか?
・小型軽量化を進めるべきか?
のどちらに比重を置いて開発を進めるのかを社内で検討している。
社内では小型軽量化路線で進めた方が顧客に受け入れられるだろうということになっているが、反対意見も一定数あり結論が出ていない。
そこで、顧客となりうる層の人たちの意見を聞いて方針決めの材料にしようと考えた。
なるべく旧バージョンのユーザーに意見を聞きたいが、限られた予算と期間の中でどうやって対象ユーザーの声を聞けば良いのか、ネットリサーチ会社へ相談してみた。

その後・・・

ネットリサーチ会社のアンケートモニターの中から旧バージョンの利用者を抽出(スクリーニング)し、「新機能を盛り込んだイメージ図」と「小型軽量化されたイメージ図」の2パターンについて答えてもらうアンケート調査を実施。その結果「小型軽量化されたパターン」の方を支持する意見が○○%と、想定を上回っていた。また、アンケート結果から自社では考えていなかった小型軽量化のメリットがわかった。

社内での方針が”小型軽量化路線”に決まるとともに、新商品の改善のヒントも得ることができた。


ネットリサーチ会社の比較・選定

ここまでネットリサーチの基礎を見てきましたが、ではネットリサーチ会社の比較・選定はどのようにしたら良いのでしょうか?
以下に比較ポイントをまとめたページを用意しましたので、インターネット調査を依頼しようとお考えの方は是非参考にしてみてください。

≫ 続けて『ネットリサーチ会社の比較ポイント』を見る

ネットリサーチ会社が提供するサービスは、単にweb画面で質問と選択肢を表示して答えてもらう”データ回収”だけではありません。

例えばモニター会員を利用した実地・実物での調査(インタビュー)など、より専門的・総合的な”マーケティングリサーチ”サービスに対応しているネットリサーチ会社も珍しくなくなっています。

なお厳密に言えばマーケティング上の課題から始まりリサーチ手法をご紹介していくべきではありますが、ここでは話を噛み砕いてわかりやすくするため「ネットリサーチ会社が提供するサービスの種類」についてご説明します。

 

標準的なインターネットリサーチサービス

最も基本的なタイプで、アンケート回答部分(実査)をインターネットで行うもの[参考:ネットリサーチの仕組み]

単に”ネットリサーチ”と言った場合はこの標準的なインターネットリサーチを指すのが普通です。

リサーチ会社のサービスメニューとしては、

  • 「ネットリサーチ」
  • 「インターネットリサーチ」
  • 「インターネット調査」

といった名称になっているケースが多いようです。

ある製品/サービスについて「○○%の人がXXと答えている」といった数値データがほしいときは、この標準的なネットリサーチが適しています。

 

リクルーティングサービス

リサーチ会社のモニターとして会員登録している人の中から特定の条件に合う人を選び出し、
アンケートの協力者を募るもの(リクルーティング)

こちらはアンケートの参加者を集める部分をインターネットで行いますが、それに続くアンケート回答部分についてはweb上に限りません。

例えば指定された場所に赴いてアンケート調査(インタビュー)に参加したり、郵送された品物を実際に見て/使ってアンケートに答えたりといったケースがあります。

リサーチ会社によって違いはありますが、通常リクルーティングしたモニターに対する調査方法(リサーチ手法)毎に対応するサービスメニューが用意されています。

例を挙げると、

  • 「グループインタビュー(GI、グルイン、座談会)」
  • 「デプスインタビュー(DI、パーソナルインタビュー)」

のような定性的なデータを得るためのインタビューや、

  • 「会場調査(CLT)」
  • 「郵送調査」
  • 「訪問調査」
  • 「ホームユーステスト(HUT)」
  • 「ミステリーショッパー(覆面調査)」

のような現地・現物での評価を測定するためのリサーチがサービスとして提供されています。
※すべてのネットリサーチ会社がこれらを全部カバーしているわけではありません。

 

その他のサービス

世の中のインターネットサービスの普及・発展に伴って、リサーチサービスも新しい形のものが登場してきています。

例えば「MROC(Marketing Research Online Community)」もそのひとつで、あるテーマについて似たような趣向を持つ人たちを集めて作ったネット上のコミュニティで交流してもらい、それを観察することによって知見を得ようという新しい仕組みです。

 
≫『ネットリサーチの活用事例』を見る

ネットリサーチでのアンケート調査には、いくつかのメリット・デメリットがあります。従来の紙のアンケート調査とも比較しつつ、長所・短所をまとめてみました。

 

メリット

まずネットリサーチのメリットです。

 

安い

質問票を郵送して回答してもらう紙のアンケートなどに比べ、アンケート調査費用を低く抑えることができます。アンケート調査の目的によっては郵送調査の方が適していることもありますし、一概に料金が安ければ良いというものでもありませんが、やはりアンケート料金が安く済むというのは大きな利点です。

 

早い

前ページ『ネットリサーチとは』の”ネットリサーチの仕組み“のところでも触れましたが、ネットリサーチは回答を集める部分をネットで行います。これにより、紙の調査票(アンケート用紙)を配布して回収するよりも圧倒的にスピーディーにデータ回収が完了します。

実施するアンケート調査の内容やリサーチ会社によって違いはありますが、早ければモニターに回答依頼をした翌日中にサンプル(回答データ)回収が完了することもあります。

 

大量サンプル回収時も安心

大量のサンプルを集める場合、紙のアンケートはデータが増えるほどデータ入力等の手間が大きくなります。ネットリサーチではアンケートに答える部分からデータ回収・集計まですべてITシステム上で完結しますので、サンプル数が増えるに従って手間がどんどん増えていくといった心配がありません。

 

その他

およそ上記に挙げたような点がネットリサーチの主な長所ですが、他にも

  • “特殊な条件に当てはまる人を抽出しやすい”
  • “アンケート回答画面をシステム制御できる”

などのメリットがあります。

 

 

デメリット

次にネットリサーチのデメリットです。

 

アンケートモニターはネットユーザーのみ

まず、当たり前ですがネットリサーチの回答者はインターネットユーザーです。インターネットを利用していない人が直接アンケートに答えることはあり得ません。実施予定のアンケート調査に”インターネットを使っていない人の回答が含まれない”ことに問題が無いのか注意が必要です。

 

回答者の偏り(代表性の問題)

ネットリサーチが登場して間もない頃はインターネットの普及率が2013年現在より低かったこともあり、

・アンケートの回答者が特定の人たちに偏っており代表性に問題があるのではないか?

・そのような回答者から集めたデータは信頼性・信憑性に欠けるのではないか?

といった点が指摘されていました。

現在ではインターネットが広く一般に普及していますので、”インターネットユーザー = 特殊な人”という状況では無くなっています。

ただし、同じインターネットユーザーでもアンケートモニター登録をしている人・していない人という点での違いはありますし、アンケート調査の背景・目的によってはネットリサーチが馴染まない可能性はあります。

ネットリサーチ自体が良い・悪いというよりも、そのようなリスクもありうるという点を踏まえ、予算やスケジュールと相談してインターネット調査を行うかどうかを決めるというのが現実的かと思います。

 

≫『ネットリサーチの種類』を見る